「子育てって、これで合ってるのかな?」SNSや本で“理想の子育て”を見れば見るほど、迷いが増える。

そんな親は、実はあなただけではありません。

この記事では、子育てに迷いが生まれる理由と、「上手な親」と「苦手な親」の違い、そして子どもの「やり抜く力(グリット)」を育てるための実践的な方法を紹介します。

子育てに迷いが生まれる理由

現代の親が抱える最大の悩みは、「選択肢が多すぎる」ことです。昔は地域や家庭ごとの子育てモデルがありましたが、今はSNS・YouTube・専門家の発信など、無数の「正解」が並んでいます。

しかし心理学的に見ると、「選択肢が多いほど、決断は難しくなる」とされています。これは「選択のパラドックス」と呼ばれ、スタンフォード大学の研究でも示されています。

つまり、「正解がわからない」のではなく、“正解を選べないほど情報があふれている”のです。

子育てが上手な親と苦手な親とは

子育てが“上手”か“苦手”かは、スキルではなく姿勢の違いです。

・子育てが上手な親:子どもの行動を「選択」として尊重し、関心をもって関わる
・子育てが苦手な親「言う通りにさせる」ことを重視し、行動をコントロールしようとする

心理学では、これを「選択理論的アプローチ」と「外的コントロール的アプローチ」と呼びます。

上手な親は「選択理論心理学」に基づき、子どもの行動を“自分で選べる”環境を整えることを重視します。

たとえば、
• 「勉強しなさい」ではなく「宿題と読書、どっちを先にする?」
• 「片付けなさい」ではなく「どっちの棚にしまおうか?」

このように選択肢を提示することで、子どもは「自分で決めた」と感じ、モチベーションが内側から生まれるのです。

やり抜く力(グリット)を育む子育て方法

「すぐに諦める」「集中が続かない」そんな悩みを抱える親御さんも多いでしょう。
しかし、心理学者アンジェラ・ダックワース氏の研究で有名な「グリット(Grit)」=“やり抜く力”は、才能よりも環境で育まれることがわかっています。

子どものやり抜く力を伸ばすには、次の3つのポイントが鍵です。

①「小さな成功体験」を積ませる

子どもが自分で選び、達成できる目標を立てることが重要です。「今日は10分だけピアノを弾こう」など、ハードルを低く設定し、達成感を積み重ねると“自己効力感”が高まります。

参照:Angela Duckworth “Grit: The Power of Passion and Perseverance” (2016)

② 「プロセス」を褒める

結果よりも努力・工夫を認める声かけが、内発的動機を高めます。「えらいね」ではなく、「ここを工夫したんだね」「最後まで頑張ったね」と伝えるだけで、次の行動意欲が変わります。

参照:Carol Dweck “Mindset: The New Psychology of Success” (2006)

③ 「完璧」を求めすぎない

親自身が「正しい子育て」を追い求めすぎると、子どもも失敗を恐れるようになります。“うまくいかない日もある”という姿を見せることも、子どもにとっての学びです。

子育てに「正解」はいらない

「上手な子育て」は存在しません。あるのは、「その家庭に合った子育ての形」です。正解を探すよりも、“わが家らしい育て方”を見つけていくことが、子どもと親の幸せに繋がります。

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